「第五章冒頭九分で気付いたのだが」
「なんだい?」
「アホ毛が見えてしまうカットは無理に隠そうとはしていないのだが、頭と頂点がフレームの外にあって見えないカットも意外と多い。しかも、アホ毛を持たざるキャラの出番も増える一方だ。髪型を変えた岬も、明瞭なアホ毛を持たない」
「それはいったいどいうことだい?」
「アホ毛を出しても白い目で見られることを、アホ毛信者も学習したのか、それともたまたまなのか。それは知らない」
「知らないのかよ」
「当事者に聞いてくれ」
オマケ §
「アンチアホ毛、アホ毛叩きみたいないことはしちゃうわけ?」
「そうさ。行きすぎた記号的表現はやらない方がいい」
「お約束はやるとウケるのではないの?」
「それは一時的な現象で、実は飽きられるのも早い」
「ああ。わかった。ウケたことがあるという記憶で、いつも客はそれを待っていると思い込みがちだけど、今日の客は昨日の客と同じではないわけだ」